10年近く、なんとかグラグラしている左下奥歯を延命せんと奔走していたが、本日終止符を打った。抜いた。すっきりした。
一番でかい歯の一つだったが、ぼろぼろの石垣の上に乗っかる巨城で、隣の歯に連結されていた。
石垣とは歯を支えるあご骨の事で、これが10年を掛けさらに溶け続け、限界に達したのである。更に溶けると神経が出てくると言われ、ついに抜歯を決断したのだ。
10年近く臨死状態の歯だったから、歯根が埋まっている顎骨はそれを異物と判断、排除しようと防衛反応が働いたと思われる。
今後の治療はそこにインプラントを予定しているが、とんでもない金額が掛かる模様。。50万円とか\(^o^)/
抜いた歯を見ますかと言われ、ご対面。ステージで飛び跳ねたアイドルが膝をぴょんと曲げるような、将来抜けやすいと言われ続けた歯がそこにはあった。
妊婦のエコーのように白黒でしか見えなかったそれと、ようやく向き合ったのだ。お前には苦労させられた。このような結果ですまんが、さようなら。
口腔内に深い井戸が出来たようだ。元奥歯があった所へ舌先を伸ばすも、底へ舌先が届かない。
すかすか顎骨土台からの抜歯だったから、親知らず抜歯ほどのダメージもなく、薬も処方されているのだが、麻酔の切れたいまも痛みも無く出血も無く、普通に酒を飲んでいる(笑)
歯がなくなる、髪の毛がなくなる、若い時の面影がなくなる、そして命が無くなる。万人が共通の仕方のない事に、どう対応していくか考え生きていかなくてはと、思い知らされた本日である。