青函トンネルの工事中には、何人か事故で亡くなった人がいるようで、青函トンネルの入り口がある青森の竜飛岬には、慰霊碑が建立されている。
青函トンネル慰霊碑
トンネルにはよく心霊話しが噂として立つものだが、青函トンネルにも黒い話しがありそうだ。
心霊系ではないのだが、数年前北海道に一人旅に行った時の恐怖体験だ。もちろん電車は青函トンネルを通る電車に乗った。
自分が座っていた座席の隣のボックス席に、席を回転させて四人で向かい合わせて乗客が座っていた。しかもおっさん四人だ。
こんなにすいている自由席に、おっさん四人でボックス席で向かい合っちゃって、仲良しグループか?むさ苦しいなと、嘲笑気味にオレはちら見していた。
しかしどうも様子が変だった。四人で時おり談笑するも、どうやらその四人は仲良しグループではなかったのだ。
よく一人の男を見ると、なんとそのおっさんの手には手錠が掛けられていたのだ。そして他三人のおっさんは多分警察官だろう。しっかりとその男の手錠につながれた紐をつかんでいた。
多分網走に移送されるのかなと思ったら、急に恐くなった。
網走刑務所には凶悪犯しか居ないという先入観があったからだ。
網走監獄博物館はこちら
もし警官三人がうっかり居眠りをしてこの凶悪犯が脱走したらどうしようと、一人恐怖に陥(おちい)っていた。
でも犯罪人であるという事を、手錠を見るまで分からなかった。それが一番の恐怖体験だったかもしれない。普通にどこにでも居るような人にしか見えなかったのだから。
事件が起きて、
「え、あの人がそんな事するように見えない!」
と近所の人が言う、まさにそれだった。