数年前、岩手在住の祖母がよく朝霞に遊びに来ていた。
その日のLIVEが終わって、滞在先である叔父宅に行った。オレを見るなり祖母は言った。
「どうだったの?今日の発表会は」
発表会??ああ、LIVEの事か。
「うんと、演奏自体はまあまあだったよ」
「何人でやってるの、その楽団は」
楽団・・・ああ、バンドメンバーが何人かってことか。
「3ピースだよ。メンバー3人でバリバリやってるよ」
「ほえ~トリオか」
トリオって、漫才かいな!
「メンバーは3人だけど、今日も良いSHOWだったよ」
「ほえ~、一等賞かい」
いや、そのショウじゃなくて・・・
うん、でも一等賞といえば一等賞だった。常に一番の心持ちでいるのが肝心という事だね。
さらにその数年前、髪の毛をピンクに染め、祖母に会った時のこと。祖母はショックを受けると思った。親族の誰もがオレにぶつけていた同一の嫌悪感を、祖母からも抱かれると思った。
しかし、祖母だけはオレの味方だった。
「あらぁ~キレイな髪の毛だごどぉ~」
祖母の認知症は、当時はまだ大丈夫だった・・・はず。今は黒髪に戻しました。
でもおばあちゃんの期待通り、いつかまた赤毛に戻そうと思っています。
そのほうが雲の上からでも、オレを見つけやすいでしょう?