コロナ禍引きこもりのお供、大河ドラマ、独眼竜政宗、西郷どん、軍師官兵衛、葵徳川三代に次ぐ真田丸。あと二巻、大阪の陣を残すのみ。
大河の舞台は戦国末期か幕末がほとんどで、その時代に生きた人物の目線で物語は進んでいく。真田丸は真田幸村が主人公である。
戦国末期も幕末も乱れた日本を誰が平定するのか、前者は信長の台頭、後者は黒船来航が引き金となっている。
戦国乱世は北斗の拳の世界と相通ずるものがあって、乱世に生きる男の生き様のかっこ良さが魅力に思う。
北斗の拳で悪党はアミバとジャギぐらいであり、ケンシロウと戦うのはなにも悪者だからではなく、敵対せざるを得ないのは核戦争がもたらした乱世が悪いのであって、それを終わらせ平和な世にしたい気持ちは皆一緒なのだ。
ケンシロウとの利害関係もあるのだが、男として曲げられない義や自尊心など、敵はそれぞれの宿命を抱き乱世に生きている。
だから敗れた者は平和な世をケンシロウに託し、その胸の中で死んでいく。戦国時代の武将も似ているといつも思う。敵を打ち滅ぼした後丁重に葬るとか、到底モンゴル人には理解できない感覚だ。
長いものには巻かれろの言葉通り、戦国の世は誰につくかでお家の運命が左右される。そんな人間模様が大河の見どころでもある。
関ケ原で三成につくか家康につくかで真田家は葛藤するのだが、兄は家康に、弟の幸村と父は三成(豊臣)につき、どちらが勝っても真田家が存続するようにした。
周知のとおり家康側が勝利し真田父子は流罪となるのだが、14年後の大坂の陣で幸村は豊臣側につき兄と対峙する、そんな肉親との悲劇も戦国乱世ならではだろう。物語としては見どころの一つだが、当人同士は当時大変な心境だったはず。
義や男として曲げられないプライドがなければ、不利な側に味方をし、華々しく散ろうとは考えないだろう。ましてや兄弟、敵味方同士になってまで。
なかなか真田丸も面白かった。独眼竜政宗よりも映像技術が進歩している事もあり、より楽しめたかも。次の大河は幕末にしよう、龍馬伝かな。