恐ろしい事に、うちの外の物置に、バラバラにした死体を保管しているという設定だった。
バラバラにしたのは今回はどうやらオレ自身なのだ。それを処分しなくてはと思っている。
可燃物のゴミの日(明日)に出せばいいか、おそらく他人のゴミの中身なんて確認もせず燃やすだろうから、ばれる事はないだろうと、変な自信もあるのだった。
そのバラバラ死体は少々名の知れた女性歌手で、ちょっとしたオレの妬みからやってしまった。
その死体をどうバラバラにして、どう袋に詰めたのか、そういうシーンは無いのである。
繰り返す死体遺棄の夢、以前分析したように、その死体は過去のオレ自身だと思っている。ロック感染以前の、混沌とした日々を送っていた、生まれた意味はともがく自分。
少々名の知れた女性歌手への妬み、それを自分に置き換えるとしたら、どういう状況下の自分だろうか。
社会的に成功し、周りから羨望されるはずだった自分を第二の自分が殺し、遺棄したのだろうか。
いつもは死体遺棄に後悔しているのだが、今回はそういった後悔はなかった。おそらく自分の選択肢が本当に正しかったと思えるようになった、自信の表れではないのか。
目が覚めるか覚めないか水面下すれすれの状態では、夢と現実の区別がつかなかった。現実だと思う方が色濃いくらいの、リアルな夢だった。