① 子供にありがちな虚言癖
② 信じた後にウソだよと構ってほしいだけ
③ オレが姪を頭から信じる事で自分への愛情度合いを確かめている
④ 霊に対する恐怖心のあまり、霊との共存を夢想している
⑤ 本当に見えている
上記5項目に当てはまるだろうか。最近の姪の心情を予想してみた。
実家に先日帰ったのだが、姪に変化があったのだ。幽霊が見えるようになったとの事。「へー」と信じるでも信じないでもない返答をしたのだが、真相やいかに。
以前は極度に霊の存在を恐れていた。
庭でのBBQ中にトイレへ行く時、電気の消えた部屋が恐いからついて来て、そこで待ってて、覗かないでよと、洗面所入り口までオレにぴたり寄り添い、トイレのドアは閉めず・・・という具合だ。
しかし急に恐くなくなったようで、今回そういったシーンは確認出来なかった。
見えない事によって霊を恐怖の存在と思っていたが、見えるようになって、なんだそんなものか、と思うようになった?
近所の商店へ行く道程、あそこにもいるしやだな~などと言うも、大して怯えているわけではない。
無論オレには見えない。眉根を上げたりどんな霊がいるの~などと返すと、
「わたしの言っている事、嘘だと思っているでしょ?」
と言われる。それは即座に首を振った。
オレも幽霊はいるのかいないのか確信が持てないし、調べようがないからだ。その前に、姪が言うことは極力信じてやりたい。
もしかすると、真っ白な子供の時には誰もが見ているものなのかな。で、普通はただの人間に見える。姪の様な勘のいい子供には、人間とそれとの区別がつく。オレも子供の頃には見えていたが人間との区別がつかなかった為に、霊とは気付かなかった。大人になった今、完全にその能力は失っている。
今回姪は伯父であるオレに、わたしを見くびらないでよ?みたいな発言をよくしていた。
「わたしのことまだ子供だと思ってるでしょ、何歳だと思ってるの、もう11だよ」
「わたし、どうやって赤ちゃん生まれるか知ってんだからね」
これには親父とオレは苦笑いをするしかなかった。最近生まれた甥(姪の弟)はきょとんとしてそのやり取りを見ていたのだった。
そして先日の帰青時最終日に、もしかして本当に見えているのか?と思う事を、姪は発したのである。
近所の商店へ行く道すがら、いつもオレの手を引いて小走りになる箇所があるので、オレもそれに合わせて毎回小走りになっていたのだ。
しかし、その日は小走りにならない姪だった。「今日は走らないんだね」「どうして」などと聞くも、姪は無言。
「いつもなにかそこに、見えてるから走ってるんでしょ?」
と、思い切って聞いてみたのだ。すると、
「うん、今日はそこにいなかった」
だからか・・・いなかった?ほんとにいつも何か見えているのか?今日だけはいないとは?
色々交錯しつつ姪の後頭部を眺めていると、深刻な顔でオレを見上げ、
「今まで伯父さんが恐がると思って言わなかったけど、言ってもいいかな」
「う、うん」
「(いないと思ったら)今、伯父さんの隣を一緒に歩いてる」
「へぇ~・・・で、いつもあそこには、どんな人がいるのかな、教えて」
「うんとね、膝を突いてね、ずうーっと謝ってるの。おばさんが」
そこでオレはぞっとしたのだ。ちょうど今の姪くらいの、小学生当時の噂を思い出したのだ。
確かそこで、女性(おばさん?)が自殺したとか、そんな噂である。
団地が形成される前の、もっと古い時代の土地にまつわる話しで、もちろんうちの家族が移住するもっともっと昔で、何代も前からそこに住む土着の大人同士が噂しているのを、それが団地内の子供界にも周知となった。
それを知った当時のオレも、なんだかそこが気味悪くて、夕暮れ時には小走りになっていたと記憶する。
オレと同小学校に現在通っている姪の友達界隈でも、未だ根強く語られていて、それを姪も知っていてオレを恐がらせようとした?いや、そんな風には見受けられなかった。
団地が出来たのはオレが小さい頃だし、その当時はそういった土地にまつわる話しも語られていたと思う。
しかしもう当時の古い人間は団地から入れ替わっていると思うから、そんな古い(オレが小学生時にも相当古いと思われる)話しは、廃れているはずなのだ。
姪には、やはり何かが見えているのだろうか。何かを感じているのだろうか。それともオレをただ茶化しているだけなのか。
ちなみに姪が小走りになる場所はここである。
※霊感のある読者の方、何か見えてたらメール下さい。
MINATO
次回はその検証も兼ねて、霊感が小学生時から無いにもかかわらず、なぜか毎回気持ち悪いと思っていた、村内某所に姪と訪れたいと思っている。
よく浪岡宅へうちの団地から自転車で行く時に通る道で、山を二つ越えるのだが、団地から向かうと一つ目の坂で、その左側の森である。
夏でもひや~っとしていて、少し日が傾くだけで真っ暗で、春でも路面の凍結が解けなくてよく自転車で滑った。女性がやはり自殺した場所、という噂がある。
houshioka
姪へ、母である妹を介して、以前より気になっていた心霊スポットへ一緒に行こうとメールをしてみたのだ。すると・・・
数ヶ月前まで霊の存在にビクビクしてトイレにも行けなかった姪だったのに、信じられない回答だと思った。オレは高校生になっても恐くてそこは通りたくなかったのに。
姪
は
見
え
た
事
に
よ
り
そ
ち
ら
側
の
世
界
の
住
人
と
和
解
共
存
し
得
て
・
・
・
い
る
?
ドキ!そこにも霊が!?