魔王のおかげで回転寿司が無性に食いたくなった。
16時頃に彼よりメールがあったのだ。今日のランチはカッパ寿司との事。
お陰でオレの頭の中は寿司寿司寿司で圧迫され、どうしても食べたくなってしまったのである。
そして隣町、新座店のはま寿司まで出向いてしまった。
一人焼肉はした事があるが、一人回転寿司は初めてだった！
130円で一人焼肉
はま寿司ではタッチパネル方式で好みの寿司を入力すると、レーンに乗って目の前まで届くシステムとなっている。
注文した皿が目の前に来る直前に、音と画面の点滅で知らせてくれるので、取り逃すことはまずない。
実家住まいの時に行っていた八戸のフレンズ（なつかしー！）や、八食センター内にある回転寿司のように、レーンの向こう側にいる板前に注文するも、声が通らずスルーされるような、そんなぽつーん感も生じない。
券売機導入の松屋のように、一人で行っても一切のコミュニケーションを必要としないのである。
まさに人嫌いのオレ好み。現にオレの隣は一人で来店していた女性で、スマホを片手に寿司を頬張っていた。
板前さんの職は奪われ、バイトで回せるマクドナルド化経営、昨今言われるコミュニケーション離れの、最先端を行く店である。
回転寿司はハイテクと、江戸時代より愛される寿司のコラボがすごいといつも思う。
一皿90円って安いよなあ。寿司はそのぶん小ぶりだが。
はま寿司新座店には18時半頃行ったのだが、大混雑だった。数十分待ちの家族連れが待合ソファーにあふれていた。
しかし一人身のオレは待ち時間0分で、すぐにカウンターに座れた。デズニーで言う所のシングルパスだ。
忙しすぎなのか、足元に前客の落とした米粒とかがあって、踏まないように注意しつつ。
ツナ軍艦×2、ハマチ系×2、マグロ×2、納豆軍艦×1、ゲソ×1、計八皿食べて752円だった。安っ！
今もあるのか知らないけど、小学校くらいの時、外食嫌いの父親と行く唯一のファミリーレストランは、フレンズだった。
八戸に回転寿司チェーンはフレンズだけだった。地元のフランチャイズだろうか。
わ、探せば動画まであるもんだな！
東北回転寿司ツアー18 まわるすしハウス フレンズ ラピア店 今日のテーマ「ＳＣの老舗寿司」 2008年09月10日(水) 13時41分
フレンズは八戸に当時何店かあって、どこそこのはネタはいいとか悪いとか、厳しいお袋的には色々あったっけ。
上記動画でも分かるが、全皿100円というわけではなく、トロとかウニとか高級なネタは500円の金色の皿で特別扱いされていた。それなりのネタはそれなりの価格で回っていたのだ。
きっと良港の八戸港と直結していたのだろう。
そんな地元のチェーン店だからかもしれないが、かなり美味しかったし、外食をしたがらない父親が唯一認めていたのがフレンズだった。
そして父親はそういう高級な皿には見向きもせず、ホタテとかイカとかサバとか最安値の皿のものばかりを頼んでいたのが、印象的だった。
「こういうののほうが好きだ。トロだのハマチだのあまり脂濃いのは好ぎじゃね」
と言っていた。
家計を考えて安皿のものばかりを頼んでいたのだろうか。オレと妹はトロ、トロ、トロ、ウニ、みたいな頼み方だったと思う。
・・・懐かしい。
今思い出したが、八戸にもついにカッパ寿司が進出したようで、それできっとフレンズは駆逐されただろう。
こうやって地方の特色は潰されていくのだ。
素晴らしいよな、コイズミたちのやった規制緩和や新自由主義って。格差社会、弱肉強食。
カッパが八戸に黒船した時には鼻で笑っていた。魚にうるさい八戸市民には見向きもされないだろうと。しかし我が妹は、結構美味いよ！安いし！と言っていた・・・
なんか意味深な、醤油の残骸が青森県に見えて、つい会計中に写メってしまった。
八戸港という良港が近くにあるのに、たまに帰省すればその魚を食べたいと思うのは首都圏在住者だけで、地元に住んでいてその日を生きるのに必死であれば、安いものに越した事はないのだ。
そこに黒船するのが、全国展開のフランチャイズとかイオンなのだ。
それを思えばオレも、すき家とかはま寿司とかなか卯とか、善処グループに世話になっている事に気付く。安いから、やはり。
地方の特色をつぶす大規模フランチャイズだとか、イオンが地方にもたらす異音に違和感を感じつつも、日々を生きるのに必死な庶民にはありがたい存在な、この葛藤！
