2008年も残す所11日。今年の出来事で印象的なものを振り返る時期である。
田母神(たもがみ)論文問題というのがあった。
先の大戦において日本が侵略国家と言われるのは濡れ衣だ、という見解を幕僚長の立場で論じたものである。
田母神氏の発言を賞賛する声もあったがオレはどうかと思う。
学校では子供達も、「嘘」の答えを書かないとマルをもらえないのが事実である。「真実」は学歴社会にとって邪魔になるのだ。
教科書どおりの歴史が日本国における「歴史認識」であり、それが真実か真実でないかではなく、どう答えればマルかマルじゃないかなのである。その学歴社会におけるトップの人間の発言だから問題なのである。
田母神氏の見解が正しいか正しくないかはこの際どうでもよい。問題なのは、一旦手打ちをした政府の歴史見解を否定するのは、立場上どうなんだという事である。
真実の歴史はインターネット全盛の今の時代、調べようと思えばいくらでも調べられる。
近隣諸国との摩擦が生じる事を分かっているのに、あえてそういう発言をする人間というのは基本的に信用できないし、それが愛国心だと思っているのなら勘違いである。
真の愛国心とは、愛する祖国がどう近隣諸国と仲良く共存できるかを考える事に尽きる。
それを踏まえて考えれば、近隣諸国に脅威を与える自衛隊の核武装を否定しない時点で、まともな人間ではない。
核攻撃「やられれば、やる」 田母神氏持論を改めて主張
日本は侵略国家であったのか(PDF版)