「モスモス(もしもし)」
「はい?」
お袋が出た。
「モスモスそちらは、モスバーガー青森駅前店ですか?」
「・・・ぷっ(笑)何言ってるのアンタ(笑)」
「即バレたか(笑)いやぁ~今日は世間が母の日らしく、久々に電話してみました」
なんか照れくせーな。
「あははは(笑)世間はそうみたいですね~わざわざ電話くれてすみませんねぇウフフ(笑)」
「うん・・・」
(沈黙)
「嬉しいわ~、たまには母の事をアナタも思い出す事があるのねオホホ(笑)」
「ま、まあね。今日が母の日だって事、さっきのニュースで知ったからさ~」
ホントはずっと前から電話しようとは思ってたけど。
「最近はどうなの?」
「相変わらずだよ。ロックな自爆テロを遂行中death」
「なんでもいいけど気をつけてよ」
気をつけながら自爆テロっておかしい会話だな。
「コイタカ(同級生)のとこ、子供が生まれたらしいね。カネタ(同級生)は6月に結婚式だとさ」
「あらら~、みんな頑張ってますねえ(笑)」
「周囲はそういう年代なんだね~(ひとごと)」
「アンタは?そういう周囲の状況、うらやましい?」
「いや、全くうらやましくない。不思議だ。焦りもない(笑)」
「あんたは自分の道を行きなさ~いフフフ(笑)青森には帰ってこないんでしょぉ~」
「え!?うん、近しい将来に帰る予定はないよ」
「帰った所ですること無いもんねえ」
「こっち(首都圏)にいた方が100倍刺激的だし・・・。青森は恋しいけど、ずっと居たら頭がおかしくなりそう。青森県はオレには平穏過ぎる」
現状打破への模索は続いているけど、毎日充実しているしなんか知らないけど毎日楽しいわ。と言うと母親は、それだけで充分お母さんはハッピーですよ、と言っていた。
母親のHAPPYはとても単純なんだな。
「もう少しこっちで色々やってみるよ」
と言うと、
「なんでもいいけど気をつけてよ」
と、同じ事を繰り返す母親だった。