オレが敬愛してやまない、人間椅子のギタリスト、和嶋氏(弘前出身)
オレから言わせれば彼は、太宰治、棟方志功と肩を並べる、津軽の偉人である。
ぶっ飛んだハイセンスで、唯一無二のジャンルを築いた青森のバンド、「人間椅子」
このバンドの素晴らしさは、他でも書いたので割愛するけれど、もしタトゥーを彫るなら、和嶋氏の肖像画を掘りたいと、いつもオレは言っている。
オレの裸体には、一文字の刻印もない、生まれたままの身体だ。
刻印と言えば、海沿いのテトラポットから落下してケガをしたヒザ小僧の痕と、小さな頃に親戚の叔父と舐め舐めゴッコをしてケガした、舌の傷跡くらいだ。
ロックなカスタムは、顔部の口ピアスに留まっている。もっと人体改造を施したい。
手っ取り早くタトゥーを彫りたい熱が、また最近復活してきた。
温泉とかプールに、刺青禁止令があるのには疑問を感じる。
今はどうか知らないが漁師町、八戸の温泉では、考えられないぞ。
漁師は万が一溺死して身元不明ぐらいに死体がふやけても判別が付くように、結構彫ってる人を見たことがあるもの。
漁師じゃなくて本物のヤクザかもしれないが、八戸温泉を筆頭にどこの温泉にも刺青禁止なる御触れはなく、普通に刺青野郎が入浴している。
一つ思い出した。
ある時オレが八戸市内の温泉内で身体を洗っていたら、隣で二人組みの、どう見てもヤクザな風体の男達が身体を洗っていたのだ。
洗い終わってからそのヤクザ、オレに向けてか独り言か、
「よっしゃ、湯船で泳がしてくるわ」
と言って、すっくと立ち上がった。
(え?湯船で泳ぐのか?)
と思い彼の背中を見上げると、そこには荘厳な錦鯉が描かれていた・・・
去年気付いたのだが、八戸のデパートのあるフロアにタトゥーを彫れるショップがテナントで入っていたのにも驚いた。そこでイカのマークでも彫ろうか。
横道にそれたが、タトゥーの話しを友人とした時の抜粋を挙げようと思う。
友人は言っていた。
「そういえば君は、人間椅子の和嶋さんを彫りたいんでしょう(笑)」
「うん。でも和嶋さんを、和嶋さんと分かるように彫ってくれる、そんな腕のいい彫り師がいるだろうか」
「っていうか、人間椅子の和嶋さんはマイナーすぎるから、ほとんどの人は、誰?このオッサン。って言うと思うよ(笑)」
「それはそうだけど、オッサンって・・・(笑)でも分かる人は分かるから、オレはそれでいいよ」
「もっと柄モノにしなよ。やはり日本人に生まれたら和柄だよね。一目で日本を感じさせるような。君は牡丹とか似合いそう。サクラじゃ時代劇だし(笑)」
「和柄ね。たまに、意味不明の漢字を彫ってる外人いるよね。『大麻』とか『嫌悪』とかさ。オレは『恐山』って彫ろうかな」
「怖いよ~(笑)」
などと、話しは尽きなかった。
でももし柄物を彫るのだったら、オレはお尻に彫りたいな。チャームポイントだからね。
柄は何がいいかな。和モノがいいけど、牡丹とか女々しいのはイヤだな。
郷土びいきな、棟方志功風の版画はイケてないだろうか。
やっぱり八戸っ子はだまって、イカのマーク!?