大人になってから初めてバーモントカレーの甘口を食べたのだが、意外な発見があった。辛口よりもカレーの味を楽しめたのだ。おそらく、痛覚に邪魔されなかったからである。
辛いという感覚は味覚ではなくて、舌が痛くなるように、痛覚らしい。味覚とは甘味、酸味、塩味、苦味、うま味、この5つを指すのだ。
甘口のカレーを食べた時、いつも以上に旨味というか、よりいつものカレー味を楽しめたのは、痛覚で舌が麻痺する事無く、舌の全面にしっかりとカレーのスパイスを受け留められたからではないか。
終盤にいつもの辛いカレーとの比較をすべく一味唐辛子をまぶしたのだが、確かに初めは旨味が増したように思えたが、食べ進めるうちに舌が麻痺してきて辛いという感覚だけになり、これは旨味ではないなと実感した。
カレーは甘口にちょっとだけ一味を混ぜるに留めるか、もしくは中辛が最も味わえる食べ方だと思った。
小さい子供が居る家庭では甘口のカレーと辛口のカレー、二種類が用意される。もちろん子供用と大人用なのだが、味の分かる大人は子供を押しのけ、甘口へ飛びついた方がいい。