数少ない大好きなバンド、『L.A.GUNS』
バンドは80年代LAメタルで一時代を築き、よくあるバンド不和のあと二つに分裂したのだ。
分裂の後どちらもバンド名をゆずらず、現在はVOのフィリップ・ルイス率いるL.A.GUNSと、
Gのトレイシー・ガンズ率いるL.A.GUNS、
この二つのL.A.GUNSが存在している。
名前の由来どおり、元々はGのトレイシー・ガンズが作ったL.A.GUNSなのだが、この男、メンバーを不当解雇したりプロジェクトを途中で投げ出したりと、どうしようもない男なのだった。
2001年再結成ブームで一旦は復活するL.A.GUNSだが、またもやトレイシーの悪癖が出てしまい彼はバンドを脱退。
トレイシーが抜けた状態だがバンドは続行、しかし脱退したトレイシー、我こそがL.A.GUNSである、という思惑から?再度メンバーを集め、自分のL.A.GUNSを復活させたのだ。
二つのL.A.GUNSが存在するのはこうした経緯のようだ。
確かに名前を冠したトレイシー・ガンズのいないL.A.GUNSが正当か?とも思うが、自分の都合でバンドを翻弄するトレイシーも人としてどうか、とは思う。
まあ色々わがままを言ったり失敗しつつも、かっこいいギターを弾くトレイシーがまたやんちゃで味があっていいんだけど・・・
フィリップの歌こそL.A.GUNSであるというのも同感だし、創始者トレイシー・ガンズのいないバンドも締まらないというのも、一理ある。
しかし
ガンズ&ローゼズの創設に関わったトレイシー・ガンズが割って出たもう一つのガンズ、という肩書きが一生ついて回るバンドにとって、L.A.GUNSという名前はきっと大きいと思うから、どちらもゆずれなかったのかもなあ・・・
超ビッグバンドのガンズ&ローゼズは言わずもがな、Gのトレイシー・ガンズとVOのアクセルローズがくっ付いたバンド名である。
そんなトレイシーなのだが、紆余曲折あって、それは自業自得もあると思うが、あまりギタリストとして認知度は高くない。オレくらいじゃないか、彼のギタープレイやスタイルがこんなにまで好きなのは。
メタルなプレイにブルージーさが漂う感じを上手く融合していて好きなのである、今も昔も。
同じギタリスト的には、やはりトレイシーのいないL.A.GUNSはありえないのである。歌物重視の女性ファンはやはりフィリップの歌こそL.A.GUNSなんだろうけど、それも充分理解できる。は~、また一緒にやらないかな。
・・・で、来年の一月にトレイシーのL.A.GUNSが東京にやってくるのだ。
こちら。もちろん、チケットをゲット。生トレイシー、今から楽しみである。
リーフレットを見るとなんと、L.A.GUNS フィーチャリング トレイシー・ガンズの表記が!
フィーチャリングを辞書で引くと、「特定の人物を特色として際立たせる事、音楽においてはメインのミュージシャンのほかにゲスト参加する者」とあった。
ゲストねえ・・・
やはり世界的に見たL.A.GUNSの本流は、あっちなのだ。フィリップの方なのだ。
そりゃそうだよなあ、もともとトレイシーが投げ出したバンドを、フィリップが引き継いで存続させたんだもんなあ、きっとファンのために。
今さら我こそがL.A.GUNSであると宣言して活動しているトレイシーのほうが、おかしいかもしれないね。筋が通らない。
やっぱり商標登録って重要だねえ、とくに人間関係が不和になった時は、法律がものをいう(笑)